品質とは何か?
ものづくりの仕事をしている私は、品質という言葉は当たり前のように身近にあるものです。
お客さんから受注して、製品を作ります。
現場の人間である私は、図面のとおりに作ります。
図面に指示されている目標値や規格の許容範囲内で作られているかの確認もします。
また、その部品の用途によって、手間をかけるところ、かけないところを見極めて、
なるべくコストや時間のかからない加工方法で作ります。
丁寧に綺麗に作れば、時間をかけてもいいってわけではないのです。
「納期」なんて言葉は、現場の人間は毛嫌いするでしょう。
でもそれは、お客さんがなるべく望んだ通りに欲しいという要望なのです。
自分だって、通販で何かを買うときは、なるべく早く届いて欲しいと思うでしょう。
平日は仕事があるから土日に届けて欲しいなんてこともあるでしょう。
製品の完成具合だけではなく、納期も品質に含まれます。
時間がかかってもいいから、これは高精度で作ってほしいとか、
雑に作っていいから、なるべく安く早く作ってほしいなんてこともあります。
高精度で短納期で!なんて無茶な要望もあるでしょう。
つまり品質とは、「お客さんが望むものをどのくらい満たしているかの度合いのこと」なんです。
高い機械や工具を使って手間かけて作った品物は、それだけのお金がかかりますが、
できた製品をどれくらいの値段で売るかで、利益が変わってきますよね。
お客さんが買いたい値段にしないと、買ってくれません。
経営者は、そこのバランスを考えるのが大変なんだろうなあって思います。
(現場の人間は、言われたことをすればいいので)
では、私たちがものを買うときはどうでしょうか?
「こだわりはないから、とりあえず安いものを買おう」
そんな人が多いように思います。
生産者からしたら利益は欲しいので、なるべくたくさん買ってほしいものです。
スーパーやコンビニの陳列は、私たちがついつい買ってしまうような工夫をしています。
流行のものは、すぐに目につきやすいところにあります。
テレビのCMでは、芸能人などがさまざまな日用品を紹介しています。
イメージで買うことが多いのです。
人は見たことがないものは買いません。ほしいとも思いません。
また、やはり安く買えた方が嬉しいと思うものです。
でもなんでこれは安く買えるのか?なんでこれは高いのか?
深く考えたことありますか?
口に入るような食べ物だったり、直接肌に塗るようなものだったりは、
どんな成分が入っているのか、どのように作られているのか知りたいし、
慎重に選ばないと怖くないですか?
風邪薬や塗り薬などは、これはクスリだから大丈夫と、安易に買っていたりしていませんか?
「自分はなぜこれを買ったのか?」
自分はなぜコカコーラを買ったのか?
ペプシコーラじゃダメなのか?
ドクターペッパーじゃダメなのか?
これを深く考えていくと、何か閃くことがあるかもしれません。
もう一度いうと品質とは、「お客さんが望むものをどのくらい満たしているかの度合いのこと」です。
つまり消費者からの視点は、より良い生活になるもの、安心で安全なものを求めているのかなと思います。
生活に必要じゃないものは、余裕がない限りあまり買いませんよね。
もうすぐ30代になる私は、5年ほどのひとり暮らし経験もあって、不必要なものを買うことはほとんどなくなりました。
そうなると次に考えることは、今買っているものは本当に良いものなのか。
ただなんとなく食べたり使ったり、日常を過ごすことは、
ただなんとなく仕事しているのと、なんか似てるなあと思いました。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
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